【コラム】ブルーラインで新車が次々と導入される可能性について
近年、車両の動きが激しい神奈川の鉄道。
このうちブルーラインでは、2007年に1000形と2000形が引退し、2017年に3000V形が登場した以外は車両における動きはしばらくありませんでした。
その後、3000A形が3000V形によって2023年度までに置き換えられることが明らかにされました。
しかし私はこの他にも新型車両が立て続けに導入されるのではないかと予想します。
1.事故廃車になった車両の補充
2019年に発生した二度にわたる事故で、3000N形と3000S形が1本ずつ廃車になってしまいました。
ブルーラインでは、朝ラッシュ時に使う34編成、検査で離脱する車両と車両故障時に使う予備編成がそれぞれ1本ずつと定められており、さらに機器更新工事を受けるため離脱する車両が1本と、現時点で必要な編成数は37本となります。
しかし現在使える編成は36本で、1本足りない状況です。交通局は朝ラッシュ時の安定した運行をするために、2020年1月に減便を余儀なくされたのでした。*1
また、前倒しで製造することも検討されたものの、メーカー側の工期の都合上でそれも難しく、導入が始まる2022年度までは車両不足が続く見込みです。
現時点で追加で製造される情報は来ていませんが、車両不足を解消させるためにはどうしても追加で導入するしかないと思います。
2.新百合ヶ丘延伸に伴う増備
2030年度にブルーラインはあざみ野駅から新百合ヶ丘駅まで延伸される予定となっています。現在の本数を維持しつつ線路を伸ばすとなると、当然ながら車両が必要になります。
順番で言えば3000A形の置き換えが完了してからになりますが、6年ものブランクを経てどのような仕様で増備されるかは不明です。
3.3000N形置き換え用(?)
1999年の戸塚~湘南台間延伸に伴い増備された車両で、2次車にあたるグループです。
3000A形全廃後はこの車両が最古参になりますが、2030年に新百合ヶ丘への延伸を迎える頃にはデビューから30年を迎えることになります。
3000S形と3000R形が優先的に更新工事を受けている一方、3000N形にはこれらの工事が未だに施工されていません。
3000A形が当初の計画から一転して廃車されることになった場合を考えると、3000N形は更新工事を受けずに廃車されると予想します。
あとがき
しばらく車両の動きが目立たなかった横浜市営地下鉄ブルーラインですが、延伸に向けた準備が進んでいます。その一方では老朽化した車両を置き換える計画もあり、世代交代が近いことを実感させます。
横浜市内を貫く唯一の鉄道としてのさらなる機能強化が求められています。今後の動きにも注目したいですね。
参考文献
・横浜市公式サイト「市民の声」
・横浜市交通局 令和元年度決算報告
http://www.city.yokohama.lg.jp/kotsu/kigyo/zaimu/yosan/yosankessan.files/0005_20200716.pdf
・電気車研究会「鉄道ピクトリアル」2020年10月号(No.978)
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