今から10年前、京急を支えた名車の旧1000形が51年の活躍に幕を閉じました。
変化の多かった2010年上半期を見届けるかのような引退だったことは多くのファンも覚えていると思います。
今回はそんな旧1000形の最後の2両、1351編成2両の廃車後の様子を振り返りたいと思います。
20年にわたって製造された旧1000形の中でも1351編成は、1971年から1978年にかけて登場した旧1000形最後のグループに属する車両で、製造時から冷房を搭載していたことが特徴でした。登場時は6両編成でした。
組み換えを経て2両編成のままでありがとう運転を行い、2010年6月に引退。
その後も1351編成は動力を持たない事業用車クト1形の牽引用として残っていましたが、クト1形の全廃後の2011年3月に廃車されました。
引退後、多くの車両が香川県の高松琴平電気鉄道(ことでん)に譲渡されたり、中には解体されてしまったものもありましたが、1351編成の2両のみ久里浜で留置(保存?)されています。
2012年5月
この日は京急ファミリー鉄道フェスタが開催されていました。
初めての参加だったので今でも印象に残っていますが、何といっても旧1000形を初めて撮れた時の嬉しさ!
個人的に面白かったのがこの連結面。左が旧1000形で右は当時解体中だった2000形。
旧1000形と2000形はブレーキ方式が異なるため、連結した状態で走ることはありませんでした。
2012年9月
非常に見苦しいですが、雨の中撮影。
遠目で見るとそこまで荒れていないようにも見えます。
2013年5月
野ざらしで放置するわけにはいかない…と思ったのかカバーが付けられていました。
ちなみに、2013年もフェスタに参加はしましたが時間の都合上写真は撮れず…
2014年1月
半年ぶりの訪問。解体中の800形の後ろにいました。
2014年5月
3年連続で参加となった鉄道フェスタ。
この時作者は1351編成がどのように使われているかを知ることになりました。
車内を除いてみると、何やらクロスシートが…?
そう、1351編成は廃車発生品をしまうための倉庫として使われていたのです。
クロスシートの出元は…2000形っぽいですね。
しかし…流石に屋外で留置されるようになって3年も経つとご覧の有様。
このような状態があと4年近く続くことになりました。
2014年10月
2015年3月
2016年2月
この間はほとんど同じ場所で留置される日々が続きました。
2016年5月
鉄道フェスタのついでに記録。
解体車両用のスペースを確保するためと思われますが、その結果終端部まで移動。
多くのファンも興味深く見ていたような記憶があります。
2016年10月
フェスタから約半年後の様子。2000形最後の4連だった2451編成が解体中の時です。
こうして荒れ放題の日々が続いていた1351編成ですが、2017年のファミリー鉄道フェスタを前に修復されることに。
2017年5月
それまでの荒れ果てた状態から美しさを取り戻した旧1000形。
引退してから数年ぶりに綺麗な姿を見ることができました。
2018年5月
京急創立120周年の年に行われたフェスタにて。
地下鉄直通50周年を迎えたことを記念し、地下鉄に直通する一番列車の装飾が再現されて展示されました。
それまで無表示の状態だった1356号車の表示も特急 77H 押上となっているのも特徴ですね。
2019年5月
令和になってから初の鉄道フェスタは、久しぶりに屋根のある場所で展示されました。
譲渡先の一つである高松琴平電鉄で1080形(元京急旧1000形)のリバイバルカラーが実現したことを受け、宣伝用のヘッドマークを付けて展示されました。
名車、旧1000形がこれからも愛されることを願い、
この記事を締めくくりたいと思います。
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